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超短編小説「リーフノベル」 (ID:17346)
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木の葉に書き置くような1600字に限定した短い小説を作者は「リーフノベル」
と命名し書き続けています。10年間千葉日報新聞に連載
幽鬼、欲望、アイロニー、想像等のお話の世界をお楽しみください
発行周期マガジンタイプ総発行部数購読料
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カテゴリ
ジャンルの指定 性別の指定 地域の指定 年代の指定
読んでますか小説 男女問わず 全国版 年齢問わず
 
発行部数の推移 過去10号分
発行回数発行日時発行部数発行部数の推移 ( 右端は50部 )
第35号 2007/06/10 14:32:0531
 
第36号 2007/08/27 14:55:0328
 
第37号 2007/09/29 11:46:5630
 
第38号 2007/10/30 12:01:2031
 
第39号 2007/12/23 22:51:1830
 
第40号 2008/01/20 12:11:4929
 
第41号 2008/02/13 16:36:4130
 
第42号 2008/03/28 14:46:1331
 
第43号 2008/05/16 14:25:1531
 
第44号 2008/06/25 14:24:3431
 
 
バックナンバー 最新号
第44号 2008/06/25 14:24:34 発行
 
[超短編小説「リーフノベル」 VOL99
 
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       リーフノベル 〜超短編読み切り小説〜 高安義郎   
                      
                                     VOL99
   
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                お待たせ致しました。
                今月号のリーフノベルです。  

     リーフノベルとは、全て1600字の中に収まるように作られた
     短編読み切り小説です。
     幽鬼、深層心理、アイロニーの世界にあなたを誘います。
     それでは、どうぞ今月のリーフノベルをお楽しみください。

     ○●トップページ●○
     http://www1.odn.ne.jp/~aap60600/yoshirou/leafnove.html
     には、他の作品も掲載しております。

     ●○投稿募集●○
   またサイトでは、作品の投稿もお待ちしております。
   まずは御気軽にお問い合わせ下さい。 
   みなさんも1600字で作品をお書きになってみてください。
   今までにない手法の作品です。
   優秀作品はサイトにて、ご紹介致します。
   komugi@lily.odn.ne.jp

     ○●作者紹介●○
    名前:高安義郎(たかやす よしろう)
    日本文芸家協会会員
    日本ペンクラブ会員
    日本現代詩人会会員
    千葉県詩人クラブ顧問
    詩誌「玄」、詩誌「White  Letter」主宰
    リーフノベルを「千葉日報新聞」(隔週の日曜版)に10年間連載

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    ■☆■☆■☆■☆   リーフ・ノベル   高安義郎 ☆■☆■☆■☆
                              

           
       ■■■■■■■   保護者教育 ■■■■■■■                             
                                        

   ある中学校の職員会議の席で校長は言った。

  「これからは、保護者のご意見を幅広く集め、本校を理想の学校にしたいと思う」

  五十人の職員の半分が首をかしげ、半分が『それは良いことだ』と言わんばかり

  にうなづいた。中年の男性教員Tが立ち上がって言った。

  「保護者は教育の素人です。素人の意見を取り上げたら学校は身動きが出来なく

  なると思うのですが」一斉に笑い声がした。

  会議はそのまま解散となり、教頭の指図で学校に要望を寄せて欲しい旨の印刷

  物が生徒を通じて保護者に配られた。

  数日たった頃、学校宛に何通かの手紙が届いた。手紙の内容は、学校の努力に

  対し感謝する手紙であった。校長はそれを見て満足顔をしたものだった。それか

  ら数日がたつと、今度はいささか内容の異なる手紙が混じり始めた。それは学校

  に対する要望と批判であった。

  教頭がこれらの要望や批判を一覧表にしてまとめた。そこにはこんな事が記さ

  れていた。

  ・うちの子だけは怒らないで欲しい。

  ・教科書を忘れてもいいように、学校で何冊か用意しておいてもらいたい。

  ・遅刻しても一々注意しないで欲しい。

  ・昼休みを二時間くらい取って欲しい。

  ・宿題は出さないでもらいたい。

  ・授業中ペットボトルを机上に置いているのを注意するな。勉強をすれば喉も

    くのだから。

  ・たばこを吸っても学校内ではないのだから停学は不当だ。

  ・学校の自転車置き場から自転車が盗まれた。見張りをたてろ。

  ・子供が帰宅するのが九時過ぎだ。学校はしっかり生徒を見送れ。

  ・茶髪にしてもいいではないか。一つのおしゃれ教育だ。

  ・雀に投げたのが当たっただけだから、ガラスの弁償は可笑しい。

  ・靴が盗まれるから下駄箱にカギを掛けろ。

  ・急用の時も有るから授業中携帯電話を使わせろ。

  ・給食代は払いたい人だけ払えばいいようにしろ。

  ・女子生徒が体操服に着替える時、男性教師は全員学校から出ろ。

  ・勉強ができないのは学校の教え方が悪いからだ。

  ・うちの子は箸の持ち方が可笑しい。学校で指導しろ。

  これらの要望を見ている内に校長は胸くそが悪くなってきた。

  「これは学校を良くする提案ではない。むしろ悪くする。これらの要望にどう対

  応するかの会議などやるべきではない」するとT教諭が言った。

  「言ったからには何とかしなければいけないでしょう。第一要望というものは自

  分の欲を通そうとするものなんです。本当に学校を思う人は、そっと担任を通じ

  て言ってきます」

  校長はなるほどと思ったが、ではどうすれば良いか途方に暮れた。教頭が言った。

  「PTA総会を開いて、こんな要望が来たことを公にしたらどうでしょうか」

  「そんなことをしたら、生徒の幸せの為に有るのが学校だから、それらの要望を

  全部聞き入れろ、と言われるのが落ちですよ」

  Tが言った。そうかも知れないなと校長は思った。今さらながら馬鹿な事を提案

  したものだと反省した。

  数日後の職員会議の時だった。要望書を見た職員が口々に言った。

  「だからそんなことを聞くべきではなかったんです。こうなったら生徒の教育

  以前に保護者教育をするしか方法は無いでしょう」

  「第一最近の保護者は他人を責めることで金設けをしようとするさもしい者も

  いる」

  「とんでもないことだ。保護者教育をしましょう」

  すると校長は

  「保護者教育ができるくらいなら私はこんな物を書きません」

  そう言って教育委員会宛の辞職願いを見せた。するとTは言った。

  「校長、それを出すのは保護者教育をして『今の教育界を壊したのはお前等のよ

  うな馬鹿な保護者だ』と大声言った後にしたらどうでしょう。保護者が怒って校

  長罷免運動を起こした後でも間に合いますよ」

  すると校長は、

  「そんなことをしたら教育委員会が何と言うか」

  「どうせ辞めるんでしょ。教育委員会が何ですか。日本の教育のためです」

  「いや、免職になると退職金が・・」言いかけてやめた。

  一陣の風が吹き、職員室の腐った窓枠がかたかた鳴った。職員は誰もが黙りこく

  った。


      
  
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  ●○○●○○● Yoshiro's Room ●○○●○○●
  
 私の趣味の中に竹細工がある。作るものは、『横笛』『ウグイス笛』
『カッコウ笛』『フクロウ笛』『鈴虫笛』『風車』『カラクリぱたぱた』
『竹トンボ』『くるくるトンボ』『でんでん太鼓』などで、この中には
竹を材料にしないものもある。
 私は昔から自分でものを作ることが好きで、これまでに笛類は何百と作っ
てきた。
 最近ひょんなことから、これらの細工を教えてくれと言う人や団体があら
われた。先日もある高校の先生が文化祭や授業の中で生徒に作らせたいの
で教えて欲しいと言ってきた。私は二つ返事で快諾したものだった。
ではどれを作るか聞いてみると、簡単ではないものに限って作りたがる傾向
にあった。
 例えば風車は竹ヒゴを作るのがまず大変で、竹細工に慣れている人でないと
なかなかヒゴができない。そこで私は堅いビニール製の荷ひもを割いて竹ヒゴ
代わりにすることを思いついた。これで竹ヒゴの心配は無くなったが、
さてはて、これを風車に編みあげるのは結構複雑なのだ。これまで四人の大人
に教えたが覚えてくれたのは一人だけだった。高校生は六人覚えてくれたが、
数ヶ月後には忘れてしまったという。今度我が家に習いに来ると言うその人は、
はたして覚えてくれるかどうか。
横笛も作りたいと言っていたが、これは一本作るのに一時間は掛かる。がまん
できるだろうか。心配だ。
 しかし、知っていることを人に教えることは楽しいことだ。今度は教えること
が趣味になりそうな気配を感じている私であった。(2008.6.25.)





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                        ☆  お知らせ ☆

  ★★ 30数年詩を書き続けた作者渾身の作、
    詩集「母の庭」〜アルツハイマーは嵐のように母を襲い〜 が
      2003年3月30日付け読売新聞朝刊に大きく紹介されました。
     
   ★ 高安義郎著「母の庭」〜アルツハイマーは嵐のように母を襲い〜
     (ごま書房刊) 定価1,200円(税込み)
         2002年11月27日全国の書店から発売されました。
     表紙絵 日本画家 若木山(作品 酣春) 帯文 新川和江 
      
     ★ 下記の書店からインターネットでも購入が出来ます。御覧下さい。
                   
 (紀伊国屋書店)

  http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi? W-NIPS=9976400284 
       
 (YAHOO BOOKS)                 
 http://books.yahoo.co.jp/bin/detail?id=31059989                     
         
  
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http://www1.odn.ne.jp/~aap60600/yoshirou/leafnove.html
には、他の作品も掲載しております。
またサイトでは、作品の投稿もお待ちしております。
まずは御気軽にお問い合わせ下さい。
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優秀作品はサイトにて、ご紹介致します。
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