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Real Information (ID:2768)
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日本の医療制度にはいろいろ問題があるのですが、その中でも困ったものは
医療情報が医療を提供する側によって厳しくコントロールされていることで
しょう。本サイトは患者サイドからそのような部分を補います。
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第21号 2004/03/31 00:00:00187
 
第22号 2004/06/19 23:20:03177
 
第23号 2004/12/29 00:00:00168
 
第24号 2005/06/29 12:00:00159
 
第25号 2005/12/31 23:47:33154
 
第26号 2006/06/30 06:57:22149
 
第27号 2006/12/31 12:56:04143
 
第28号 2007/06/29 00:00:00136
 
第29号 2007/12/25 00:00:00133
 
第30号 2008/06/30 23:07:42128
 
 
バックナンバー 最新号
第30号 2008/06/30 23:07:42 発行
 
[Real Information No.30 2008/06/30]
 
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      『 Real Information Index 』  2008年06月30日号
        <http://sysynt.dyndns.org/RI/index.htm>
        <http://terasyu.ld.infoseek.co.jp/>
□■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■□

前号、2007年12月31日号で自身の従姉妹の他界に関し「(学校での)良い子」
であることの落とし穴、「良い子というのは実は非常に脆い存在…」であるこ
とを説明した。その従姉妹の一周忌が去る6/12、彼女の実家で催され、その墓
参りから帰ったちょうどその時、テレビで秋葉原凶行の一報が飛び込んで来
た。

「周囲がその脆弱性に早く気付いて適当なタイミングで修正を試みてあげない
と…」と前回述べたそのとおり、(小中学校では)良い子だった犯人の将来に
はどんでん返しがあり、その境涯にもがき、苦しむ中から自分を取り巻く環
境、社会への深い憎悪の念が形成されていったプロセスは、正に「(彼女とは
逆の方向だが)良い子の悲劇」そのものである。

因縁と言えば因縁。あるいは何等か日本がそういう(良い子達を犠牲にして、
生贄にして成長する)社会へと変貌しつつあるという証左なのか。とにかく精
神面で今、この国に何か非常に大きな変化が起きつつあるというのは実感であ
る。

同様な兆候は他にもあって、例えばこの凄惨な事件を含め、ここ数ケ月にはさ
まざまなこれまで無かったような事件、事故が起きている。が、この国、日本
国内の反応はいつも何か他人事。私感かもしれないが、そういった事件や事故
を「他山の石」として考えるより、単に刹那、目先のこと、自分のことで精一
杯といった雰囲気が支配的なのだ。

多分、何人かの読者の方も感じておられると思うのだが、どうにもそこが引っ
掛かる。「災害は忘れたころ…」ではないが、何事につけ「安心」「安全」が
叫ばれる中で、いつの間にか言葉だけが宙に浮いてしまっていて、それが具体
的に生活の中で生きていない、カラ回りしているような気がしてしょうがな
い。

そして「危険」というのは正にそのこと。つまり人々が現実の方向感覚を失っ
て(言葉だけが踊って)、何かちょっとしたはずみ、些細なことが引き金に
なってどんな方向へでも暴走する。そういった危うさが日々増大している、何
かそんな不気味さが見て取れるのだ。もちろん杞憂であってくれれば良いとは
思っているのだが…。


  ━━【お知らせ】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  ◎旧ライブドア、ミラーサイトの更新不能状態について
  本メルマガの関連サイト<http://terasyu.ld.infoseek.co.jp/>が昨年末以
  来更新不能の状態です。理由は旧ライブドアが別会社に移行した際、当方に
  連絡無く勝手にFTPのパスワードが変更されてしまったためで、現在に至る
  も当方からはサイトへのFTPアクセスが出来ず、掲載頁の追加・更新は不可
  能な状態が続いています。

 閲覧そのものは可能なのですが、各頁にある記事・内容のURLなど、既に変
 わってしまっているものも旧来のままですのでこの点御留意下さい。もちろん
 何回か連絡は試みたのですが返事は無く、ま、フリーのスペースだということ
 もあり「タダほど高いものは無い!」ということで半分諦め、現状は放置状態
 です。

  ◎オイスカ上海幼稚園ホームページのドメイン移管完了について
  本メルマガ運営主体の「System YNT JAPAN」が制作・管理するオイスカ財団
  の幼稚園、オイスカ上海幼稚園に関しましてページ自動作成部分を除くメ
  インサイトのドメイン管理が米国から日本へ移管され、日本の法令下で管
  理・運営されるようになりました。詳細は省きますが、本移管のさまざまな
  手続きに関しまして御協力、御尽力いただいた皆様にこの場を借りて御礼申
  し上げます。

  ◎無料メールマガジン「メルマガ天国」での配信終了について
  無料メールマガジン発行サービス「メルマガ天国」の管理運営部より「2008
  年7月31日をもって配信サービスを終了いたします。」との連絡をいただき
  ました。当方のメルマガ発行のペースからかんがみて、多分「メルマガ天
  国」では本号が最終発行になると思われます。

 ま、どうでもいい内容の気まぐれマガジンということもあり、特にお願いはし
 ませんが「まぐまぐ」、及び「カプライト」については今後とも(と、言って
 も予定はぜんぜん未定ですが…)継続する意向ではありますので、メールアド
 レス等、登録変更の必要な方は御留意下さい。

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                【今回の記事・目次】

  1.「考える力」、源は良い番組と家庭教育
  2.日本の医療に欠けているもの
  3.その他、最近の気になった記事



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   「考える力」、源は良い番組と家庭教育
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衛星放送でスカイパーフェクト・テレビを視聴されている方は多いだろう。そ
の中のチャンネルにナショナル・ジオグラフィックスという人文科学系の放送
がある。このメルマガを読まれるような方なら多分、御覧になって得るところ
は多いはずだから、日本のテレビ番組にうんざりしていて、ひょっとしてまだ
御存知無ければぜひ試視聴(?)してみたらいかがかと思う。

同じ内容が一定期間何回か繰り返されるから、一回視聴してしまうと数日は間
を空けた方が良いが、日本のテレビ番組で紹介される「衝撃映像」と称される
もの、あるいはNHKの「ダーウィン…」で紹介される自然現象のストーリーや
科学的な分析が、実はほとんどこの番組のオリジナル(つまり一部分を買って
放送してるだけ)ということが解かるだろう。

このナショジオ(NGと略す)の番組で本数が多いのが野生動物の生態やエコロ
ジーに関するものなのだが、興味深いのはこれをいろいろ観ていると、あるい
くつかの抽象概念についてかなり明確なコア(核心部分)のようなものが見え
てくることだ。

簡単に言うと「月光仮面は神様で、神様はいつも正義の味方。正義は生物集
団、あるいは固体の持つ欲望のベクトルで、このベクトルを捻じ曲げる者
(物)は悪魔!」というようなことなのだが、重要なポイントはそうして正義
を欲望というベクトルの上に重ね合わせると、人間だけでなく、実は動物にも
「神様が存在する!」という(ある種の)真理にたどり着くということであ
る。つまり番組の構成それ自体が、常に視聴者に問いかけて「何かを考えさせ
る」内容になっており、そうした余韻が現実の問題をさらに興味深い探求の対
象に変えてくれるのだ。

このところ日本のテレビ番組の低俗化、マンネリ化についての議論が喧しい。
ピンハネ下請丸投げ体質、制作予算の不足、硬直した官僚的組織、放送免許・
利権に胡坐をかいた番組制作者の怠惰、感性の低下。ま、いろいろ理由はある
だろうが、それを「バカバカしい!」と批判してみたところで最後には
「(そんなバカバカしい番組に時間を使ってしまった)自分が一番バカ…」と
いうことに気がつく。

教育の世界で「理科離れ」が叫ばれて久しいが、それは今家庭においてそう
いった(子供の興味を掻き立てるような)情報提供、教育環境、物事を考えさ
せる機会が失われてしまっている、ということが原因の一つである。時に残虐
なシーンもあって見せられない場合(番組の最初で注意書が出る)もあるが、
理科を担当して何年も中高生を見てきた立場から言えば「今の学校のつまらな
い丸暗記授業よりよっぽど…」というのが正直なところである。

このナショジオの本家、米国では今、ものすごい勢いでホームスクール(学校
でなく自分の家で親や家庭教師が教育する。*注1)が増えている。学校に
「お任せ(集団教育で一斉授業)…」では個人的に物事を深く考えさせ、その
子供に最も合った教育・指導など「難しい!」と判ってきたからだ。この放送
だけではないが、各家庭、各個人が主体となってもっと広く(本記事のような
英字紙も含めて)日常良質な情報、良い家庭教育環境を構築されることを願っ
て止まない。


注1)以下に関連記事;
http://sysynt.dyndns.org/RI/Categor4/data/20080401_043435.htm
http://sysynt.dyndns.org/RI/Categor4/data/20080424_142303.htm
http://sysynt.dyndns.org/RI/Categor4/data/20080519_181929.htm
英語教育にも興味があれば;
http://sysynt.dyndns.org/RI/Categor4/data/20080624_012453.htm



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   日本の医療に欠けているもの
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以下は全米最大の多発性外骨腫の患者団体「MHE Coalition」の定例夏季ミー
ティングの本年度開催予定である。

7th Annual Northeast MHE Gathering will be held in Pine Island, NY.
For info, contact Susan at mheandme@yahoo.com

The Midwest Gathering will be held in Waterford, WI (not far from the
Chicago area...).
For information, contact Kris at midwestgathering08@yahoo.com

The First Annual Southwest MHE Gathering will be held in Phoenix, AZ.
For information, contact Jack at mheswgathering@yahoo.com.

The Pacific Northwest First Annual HME/MHE Gathering will be held at
Cultus Lake, British Columbia. (Washington, Oregon and other northwest
US States are welcome!).
For information, contact Anita at mhegatheringcanada@yahoo.ca.

患者団体の掲示板から拾ったものだが、このような原因不明(一部遺伝子異常
が確かめられているはいるが…)、治療方法未確定(基本的に対症療法しかな
い)な疾患に苦しむ患者達が「Do It Yourself!」で自分達で治療法を模索し
合い、より良い生活、より的確なケアを求めて活動する様は、何かにつけ「お
医者様」信仰の日本の医療とは大きく異なる。

前回も米国、NY市で息子さんが多発性外骨腫を発症し、今日までさまざまな苦
労を重ねられたSarah Ziegler女史の活動を紹介したが、こうした患者が主体
となって自ら病気の治療に取り組む姿勢、こういった意思の欠如が昨今の後期
高齢者医療制度問題の背景にも隠れているように思う。

例えば「医療費の高騰」でも高齢者が病院・医院に通い続けるのはほとんど慢
性疾患の治療である。そしてその治療の内容はと言えば多くが投薬だけ、ある
いは投薬と簡単な問診、時にリハビリが少々、といった程度であって、前述の
米国の患者達なら日常(医師や医療機関を経由せず)「Do It Yourself!」で
家庭で行っている行為である。

待ち時間も無いし、無駄な経費、交通費もかからない。薬はネットで購入が可
能だし、患者団体で共同購入(カナダで買うと安い!)なら費用はさらに割安
になる。日本では(厚生労働省からの通達があるにもかかわらず)X線写真や
CT/MRIを医療機関が抱え込む(これは本来患者がその費用の全てを支払った患
者の財産、私有物であって、医療機関・医師は単に治療という目的のためにそ
れを借用しているだけである。医師法での保管うんぬんはその医師、医療機関
がその患者に「治療を行う」ということが前提で、そうでなければ患者に返還
する義務がある)傾向が強いが、欧米では基本的に患者本人に手渡すので、高
額な検査が医療機関を替わるごとに二重、三重に行われることはない。

よく言われる「医師不足」にしたところで実際、都市部ではあちこちで新規開
業が増えており、一般的な内科、整形外科、皮膚科(訴訟リスクが少い)等な
ら医師はそこらじゅうにあふれている。又、その多くが老人医療、リハビリ、
デイケアなど高齢者をターゲットにした医療サービス部門を併設しており、後
期高齢者医療で患者が減れば即「経営が…」という場合も少なくない。

又、皆保険としての医療保険の無い米国では簡単な診断、処置、治療なら看護
師レベルでも出来るため、スーパーなどでは看護師だけの簡易診療所が設けら
れ、軽微な怪我、投薬、処置、検査など医師の手を経ないで行われている。結
果、こうした効率化が患者負担を軽減し、同時に医療費の総額削減にも繋がっ
ている。

否、実は日本でも昔(と言っても自身が子供のころ)は医者など多くは居な
かった。特に一寸都市から離れれば一般開業医ですら5km、10km先にやっと一
軒の状態だったのだ。自身の名古屋市周辺とて同じこと(現在では自宅から半
径1kmの範囲内に内科医院が3つ、外科医院が2つ、総合病院が2つもあ
る)、だから助産婦であり看護婦だった母親のところ(つまり自宅)には夜
間、休日などよく人が訪れていた。

そしてそれで特に問題は無かったのだ。転んで怪我をした子供や夜鳴きの止ま
ない赤ちゃん、血圧が気になるお年寄り、農作業で怪我をした人、いろいろな
人達がいろいろなことでやって来た。そうして地域の医療は行われていたので
ある。ところが今そうしたことが出来なくなった。何でもかんでもお医者様、
みんなこぞって大学病院、加えて医者が替われば(検査も)全部最初から…。

これでは医療費は天井知らず、専門医は休む暇も無い、無益な医療被曝は繰り
返され、患者は待ち時間ばかりで毎度トコロテン診療、ということになる。何
をどうすべきか、どう制度を変えるべきか、それはもう明白で「これだけ医療
費がかかるから何とか…」ではなくて、それ以前に「どう医療全体を効率化す
るか…」「どこまで医師が関与し、どこまでは患者の自己責任に任せるか…」
こういったことを先ず議論すべき時なのだ。

「お医者様」でなく「メディカル・アドバイザー」、患者が自ら薬を選び、患
者が治療方針を決めていく、そうした患者主体の医療制度に変えていくことが
(結果として)医療費全体の削減にも貢献する。それは時に患者自身にとって
厳しい選択かもしれないが、結局、最終責任は患者自身が負う(自らの健康、
自らの容体)ことになるのだから、避けて通れない道である。

公衆衛生としての側面はむろんある。決して医療がいい加減で良いと言ってい
るわけではない。が、そうした(看護師レベルで処置できる、あるいは単に同
じ薬をもう1ケ月分もらうだけの投薬のような)部分にまで無意味に医師を介
在させ、患者の意識を「お医者様任せ(どんな治療であれ最終責任は患者自身
なのに)…」に固定化してしまった結果が現在の混沌を生み出している。後期
高齢者医療だけではないが、こうした部分をこそ、今見直すべきではないかと
言っているのである。




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   その他、最近の気になった記事
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2008/06/12    CNN Health:男性が見過ごすべきでない予兆とは

「女性は何かあるとすぐに医者に駆け込むが、男性が体の異常を訴えて医療機
関を訪れるのはたいてい死の一歩手前になってから…」これはよく知られた事
実だが、男性の場合「(何か異常を感じても)病は気から…」と無視してしま
うことは実際多い。この記事はそうして「ある日、突然…」になる前に「この
症状があったら先ず検査を…」というのが趣旨。で、具体的に何かというと;

(1)胸の痛み:
これは心筋梗塞の最も顕著な予兆の一つ。にもかかわらず多くの男性は
「ちょっと消化不良が…」とか「最近、精神的な重圧で…」などと軽く考えて
見過ごしてしまう。誰であれ「胸が締め付けられるような感じ」や「胸の痛
み」、「息切れ」を感じたら先ずは医療機関で検査を受けるべき。

(2)太鼓腹(肥満):
日本人ではあまり多くは無いが米国にはいわゆる「Big Belly」の人が少なく
ない。そのような場合、それ自身が精巣ホルモン(代表的な男性ホルモン)の
分泌過少の状態にあることを表しており、そのような状態が続くことは糖尿病
や動脈血栓症のリスクを高めることになる。

(3)勃起不全:
これには精神的な部分も考慮されなければならないが、男性のペニスに十分な
血液が供給されない慢性的状態が原因であることも少なくない。原因としては
心臓病、特に冠状動脈に何か異常がある(血栓や閉塞)場合が多く、同時に高
血圧や高コレスレロール値がある場合には「バイアグラより先に心臓の検査を
…」というわけ。

もっとも生理学的に見れば血栓などというものは小さなものならしょっちゅう
出来ては消えている。長時間じっと座っているだけでおきるエコノミー症候群
など好例だが、血流に何等か異常、一寸した滞留や組成変化(金属などに触れ
るだけ)でも日常簡単にできてしまう。又、血管が詰まるという現象も同様
で、毛細血管のレベルなら日常気付かないうちに起きて、知らない間に血管が
新生(通常約2週間)、いつの間にか治まってしまっている。

故に問題は生体が何等かその回復メカニズムが働かない、あるいは働きにくい
状態におかれていて(長期間の強いストレス、あるいは慢性疾患、外傷、不
眠、休息の不足、栄養障害等)それが恒常的、かつ継続的に病理進行してしま
う事態である。日常これに対処する最良の方法は「(生理的な欲求に応じて)
疲れたら休め!」。古に曰く「バカ(体に無理がかかること)は休み休み…」
というのは実はこういった先人達の生活の知恵でもあるのである。


2008/06/26    BBC World News:前立腺ガンを促進する遺伝子とは…

実は前述した男性が日常注意すべき予兆には「頻尿」も含まれる。夜間、就寝
後に2回、3回とトイレに行かなければならないような場合、それは前立腺に
何等か異常が起きているというサインである。多くは一過性の炎症や肥大だ
が、時に癌というようなこともある。実際、英国では毎年3万5千人が新たに
前立腺ガンと診断され、1万人近くが亡くなっている。

ところが最近、この前立腺ガンの進行に非常に深く関与しているある遺伝子の
存在が明らかになった。BRCA1、BRCA2と呼ばれる遺伝子で、トロント大学の研
究チームが発表したデータによれば、この遺伝子を持っている患者の場合、前
立腺ガンと診断(発見)された後の平均生存期間が約四年、通常平均の十二年
に比べて1/3(つまり3倍速く進行)しかない。

同様にBRCA1異常の場合、その平均生存期間は約8年で、やはり2/3しか生きら
れない。女性の場合でもこの遺伝子がある場合、乳癌や子宮癌を発症する確率
が高く、遺伝子による癌検診の有効な目安になると考えられている。なおこの
遺伝子を持つ確率は男性の場合1/500人、もし遺伝子にこの異常が見つかった
場合、その男性が前立腺ガンを発症する確率は通常の約5倍高くなるという。

保険業など今後はこうした個人の遺伝情報収集にやっきになるのだろうが、日
本の現行制度でこうした情報の保護、収集や利用の制限がどこまで適正に行え
るのか、心もとないのは筆者だけではあるまい。


2008/06/28    BBC World News:簡便な発ガン遺伝子検査がもうすぐ実用化?

これはケンブリッジ大学のポールファローチ博士達が提唱しているもので「乳
癌の発ガン遺伝子の有無をチェックすることで癌検診がより効果的になる…」
という記事。博士によれば女性が乳癌を発症する確率は遺伝子的な要素による
部分が大きくて、他の要因(例えば生活習慣など)は部分的でしかない。

したがって前述したBRCA1、BRCA2をはじめ、いくつかのガン発症に関する遺伝
子の有無を調べることにより、現在あるいは将来、乳癌を発症する確率をある
ていど正確に予測することが可能となり、こうした遺伝子によるふるいわけ
で、高リスク、中リスク、低リスクとグループ分けすれば「より効果的な乳癌
検診が可能になる」という。

例えばこの遺伝子による診断で「低リスク」とされた女性なら通常の乳癌検診
は50歳からでよく、他方、「高リスク」と診断された女性(危険な遺伝子を持
つ)では30歳から毎年乳癌検診を受ける必要がある。遺伝子のチェック自体は
頬の内側をかるく擦って細胞を集めるだけだから、苦痛も無く費用もかからず
いたって簡単。

検診の都度、マンモグラフィーで放射線を浴びる必要も、MRIで高額な検査費
用を負担する必要も無い。博士によれば実用も「数年先には…」ということだ
が、他方、現行の乳癌検診を行っている当事者の声はというと「そんなものま
だ何年も先のこと…」と冷淡とか。


2008/06/26    BBC World News:WHO、手術事故防止のチェックリストを配布

過日、6/28付ニュースでも「京都民医連中央病院(京都市中京区)は27年前に
行われた手術で市内の男性(48)の体内にガーゼが置き忘れられていたと正式に
発表した…」とか、同、6/9付「滋賀県高島市の公立高島総合病院(青野充院
長)は5年前に手術した同市の男性患者(91)の体内にガーゼを置き忘れてい
たと発表…」、又、「岐阜市民病院で、手術した女性患者の体内にガーゼを置
き忘れ、ガーゼが骨盤内に癒着、14年後に卵巣などの臓器とともに手術で切除
する医療事故を起こしていたことが5/19に分かった…」等、外科手術をめぐる
トラブル、事故は毎年かなりの数にのぼっている。

こうした外科手術の際に起きる医療事故は何も日本に限ったことでなく、実は
世界中で起きている。頻発する「うっかりミス」「不注意事故」を防止するた
めに、今回WHOは「SURGICAL SAEFTY CHECKLIST」と呼ばれる最低限の注意義務
を箇条書きにしたチェックリストを(世界の医療機関あてに)配布した。

これは誰でもインターネットから簡単にダウンロードできて読むことができ
る。
http://news.bbc.co.uk/1/shared/bsp/hi/pdfs/25_06_08_checklist.pdf

これを一読して上記のケースを考えてみると「BEFORE PATIENT LEAVES
OPERATION ROOM」のセクションに「NURSE VERBALLY CONFIRMS WITH THE
TEAM」という項目があり「THAT INSTRUMENT, SPONGE AND NEEDLE COUNTS ARE
CORRECT」というチェックリストがある。つまり手術に使用した器具・機材に
ついて「(患者が手術室を出る前に)数を確認せよ!」という、ここが疎かに
なっていたわけだ。

リストはA4一枚のきわめてシンプル、かつ平易な英文で書かれており、それで
いて重要な事項をほぼ網羅しているので患者や付き添いのレベルでも役に立
つ。香港など海外では既に手術の際のビデオ撮影が義務付けられており、その
中でこうしたプロセス(これは最低限)が正しく行われているかをチェックす
ることは今後重要なポイントになるだろう。

他、リストでは直接触れられてないが、術後特に注意すべきことが3つある。
(1)術後感染(含、院内感染)、(2)術後癒着、(3)術後高血糖(血栓
リスク)の3つで、これらはいずれも患者の生死、予後を決定する重要な要素
を含んでおり「危ない!」と思ったら即、速やかな処置が必要になる。

今後、御家族、友人の付き添いに立たれる方は本チェックリストと同様、事前
に初期症状等チェックしておかれると良いだろう。昨今、美容整形など体にメ
スを入れることが非常に安易に考えられている。が、「どんな手術にも死の危
険はある!」は医学の常識。決して手術(例え美容整形でも)を甘く考えては
いけない。






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